【Introduction of Iwakura 156】Visit:2013.9.22/ Photo:2023.9.17/ Original:2014.2.16/ Write:2025.2.09
□分類:天文利用のための岩石遺構(広義のイワクラ)
□信仰状況:祭祀されていない、 白石龍神社との関係は不明
□岩石の形状:巨岩組
□備考:人工物、岩石遺構と太陽の関係の分類 スリットB-3型、周辺に岩石群
□住所:愛媛県松山市勝岡町
□緯度経度:33°54'24.76"N 132°42'34.45"E
(googleに入力すれば場所が表示されます)
愛媛県松山市の北端に白石の鼻という岬があり、海の中に三つ石と呼ばれる巨岩組があります【Introduction of Iwakura 4】。2008年に篠澤邦彦氏によって、この三つ石に春分・秋分の太陽が入る現象が発見されました。その後、篠澤邦彦氏は白石の鼻巨石群調査委員会を設立して、白石の鼻周辺の岩石の調査を継続されています。
海の中に存在する三つ石の直ぐ近くの海岸に亀石と呼ばれる巨岩組があります。楔石が組み込まれていて明らかな人工物ですが、この亀石の岩石が形成するスリットにも、冬至の太陽が入る現象が発見され、その光跡を妨げないように岩が割られています。
これらは、亀石が計算されて造られたことを意味しています。
『岩石遺構と太陽の関係の分類(平津豊、J-AASJ、2022-1 vol.4、2023)』では、スリットB-3型に分類されます。
また、海上に並んだ3個の石が形成する隙間に夏至の夕日が入るようです。これはノーマルA-2型に分類され、岩石は3個の必要はなく、2個あればラインは固定されます。
さて、この白石の鼻の三つ石に春分と秋分の太陽が、亀石に冬至の太陽が、海上の3個の石に夏至の太陽が沈むという事実は、この場所で太陽観測が行なわれていたことを示しています。太陽は毎日少しずつ軌道を変えながら1年で元の位置に戻ります。夏至には最も北から昇り、最も高い軌道を通って最も北に沈みます。冬至には最も南から昇り、最も低い軌道を通って最も南に沈みます。春分と秋分は、その中間で、東から昇って西に沈みます。この軌道は、観測する場所で異なります。例えば冬至の太陽が水平線に沈む方位角は、札幌では239度、東京では242度、沖縄では245度となります。これらが一致するということは偶然では起こりえないことです。
さらに最近の研究では、月の軌道も観察されていた可能性が示唆されています。
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