【Introduction of Iwakura 9】Visit・Photo:2019.5.4/Write:2025.3.9
□分類:磐座(狭義の磐座)
□信仰状況:神社に祭祀されている
□岩石の形状:巨岩単体
□備考: 周辺に岩石群、吉備津神社(備中)の元宮と推測
□住所:岡山県岡山市北区尾上
□緯度経度:34°40'12.1"N 133°51'20.4"E
(googleに入力すれば場所が表示されます)
吉備の中山は周囲から独立した山で数箇所のピークがありますが、中央のピーク付近にダイボウの足跡と呼ばれる人工の窪地があります。その近くに岩が集まっている場所があり、その中の一際大きな岩が八畳岩です。この岩の下から数多くの土師器の破片が採取されています。神祭りが終わった後に土師器は廃棄されて土の中に埋められるため、この八畳岩は古代から祭祀された磐座と考えられます。
吉備の中山は、備前と備中の境にある山ですが、分国される以前は、まさに吉備の中心にある第一の聖山であり、麓には吉備の一宮である吉備津神社(備中)が鎮座しています。この吉備津神社は、「鳴釜神事」で有名ですが、実は磐座信仰が色濃く残る神社でもあるのです。
吉備津神社(備中)の境内には、岩石が祀られている岩山宮があり、その岩山宮から東の八畳岩へ向って登る途中に金比羅宮跡があります。この金比羅宮跡も巨大な岩群で、江戸時代に描かれた『備中吉備津宮境内絵図』にも岩群と社殿が描かれています。八畳岩と金比羅宮と岩山宮がほぼ直線に並んでいるため、中山の頂上で行われていた八畳岩の磐座祭祀が山の中腹の金比羅宮、麓の岩山宮へと降りてきたと推測します(持論「磐座から神社への変遷」)。
また、三輪山の磐座信仰に代表されるように、磐座は3段階に祭祀される場合があり、頂上に位置する八畳岩が奥津磐座、中腹の金比羅宮跡が中津磐座、麓の岩山宮または不動岩が辺津磐座と考えられます。
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