024 兵庫県 芦屋の弁天岩

【Introduction of Iwakura 24】


□分類:岩石信仰(広義のイワクラ)

□信仰状況:神社に祭祀されている

□岩石の形状:巨岩組

□備考:周辺に、鱶切り岩、白山大神の磐座がある


□住所:兵庫県芦屋市奥山

□緯度経度:34°45'15.83"N 135°17'26.34"E

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 兵庫県道344号線を車で走っていると突然現れる巨岩が弁天岩(べんてんいわ)です。六甲山系のイワクラの中で最も大きなものです。良く見ると3つの巨岩によって形成されており、上部には築城時代に石材として切り出そうとした矢穴の跡が残っています。

これについては、昔、石工が弁天岩にタガネを入れたところ岩は血を噴き出して2つに割れたが、石工は病にかかり、以後は石に手を付けるものはいなかった。という伝説が残っています。

直ぐ側の川の中の鱶切岩で、海で捕まえた鱶(ふか)を切り刻み、弁天岩に投げつけると、住処を汚された水神が洗い流すため大雨を降らせたと伝えられており、江戸時代まで雨乞いの儀式が行なわれていたそうです。

この伝説から石神と考えられます。

この弁天岩は、持論の「六甲のレイライン」においても重要なポイントになっています。

弁天岩の20メートル西には、白山大神という石碑が立てられた磐座があります。1982年の藤本浩一の記録では、この岩石が弁天岩で水波能比売(みずはのひめ)命が祀られていたとなっていますので、近年の白山修験道の影響で上書きされてしまったと考えられます。これらの祭祀は芦屋神社に遷され、弁天岩も芦屋神社が祀っています。

 

また、南に160メートル下ったところにナマズ石と呼ばれる巨岩があります。阪神大震災の時に山の上から落ちてきた巨岩です。ある歴史言語研究家によって、弥生時代に描かれた古代文字が発見されたとニュースになりましたが、このナマズ石に線刻は確認できません。

『イワクラ学中級編(平津豊、ともはつよし社、2021)』より

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