116 兵庫県 保久良神社岩石群の神生岩


【Introduction of Iwakura 116】


 

□分類:磐座(狭義の磐座)

□信仰状況:神社に祭祀されている

□岩石の形状:巨岩単体

□備考:この神生岩は自然露出と考えられるが、小さな岩石は人工的に配置されている。


 □住所:兵庫県神戸市東灘区本山町

□緯度経度:34°44'07.96"N 135°16'39.99"E

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保久良神社の岩石群については、昭和16年(1941年)に考古学者の樋口清之が調査しています。樋口氏は、「當遺蹟上に存在する巨石は、その大小によらずほとんど全部が、自然の露出散布によるものではなく(石英粗面岩としては雷岩及び社務所北側のもの、緑泥片岩としては三五岩中の二三は自然露出のものと認められた)、いづれも人爲的に他より動かし來つて敷設せられたと考へられるので、假りに全數に於てはその二三割程に當る程度と考へられる緑泥片岩も、そのほとんどは、この山麓より運び上げられたと考へられまことに興味深いものがあるのである。」と述べており、ほとんどの岩石が麓より運び上げられていると結論付けています。

また、この場所から石鏃、土器片が多数出土しており、その出土場所が岩石群の分布と一致していました。これらのことから、この保久良神社の岩石群は人工的に配置され、その岩石の周りで祭祀が行われていたと推測できます。また、鑿形磨石斧やクリス型銅剣も出土しています。樋口氏は、これらの出土物から千六百年以前頃であろうと述べており、少なくとも弥生時代からこの保久良の岩石群で岩石祭祀が行われていたと考えられます。

社殿の西側に存在する「神生岩(かみなりいわ)」は、この保久良巨石群の中で最大級の巨岩の一つですが、昔は「雷岩」の字が使われていました。この巨岩には雷に関する伝説があったのかも知れません。 

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