021 三重県 伊射波神社の領有神

【Introduction of Iwakura 21】


□分類:磐座(狭義の磐座)

□信仰状況:神社に祭祀されている

□岩石の形状:石単体

□備考:人工物


□住所:三重県鳥羽市安楽島町

□緯度経度:34°28'26.016"N 136°52'35.902"E

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志摩国の一ノ宮は、延喜式神名帳に「粟島坐伊射波神社二座」と記載されている神社ですが、この神社に比定されているのが伊射波(いざわ)神社です(伊雑宮とする説も有り)。加布良古崎に鎮座しており、車で行くことはできません。

伊射波神社から、さらに岬の先端に向けて250メートル下りていくと、「領有神(うしはくがみ)」と名付けられた三角形の石が祀られています。

「うしはく」は、国津神が統治することを意味する「うしはける」の転訛と考えられ、この石に土着の神が関与していることを示唆しています。

また、この領有神は、元々は伊射波神社の位置で祀られていたものが、岬の先端に遷されたという情報があります。

一方、伊射波神社の御祭神の稚日女(わかひるめ)尊は天津神です。

この伊射波神社には、深夜にただ一人で、白木綿一反を敷いて待つと、御神体の白蛇が現れ、毒気を吐きかけてくるが、これを耐えれば、どんな病気も直ってしまうという話が伝えられています。

これらを考え合わせると、領有神は、元々伊射波神社に祀られていた土着の蛇神様であり、この蛇神様を祀るために使わされた巫女役の稚日女尊が、蛇神様を岬に移動させて、ご祭神に成り代わってしまった、という構造が見えてきます。

石は領有神を降臨させる磐座であったと考えました。そして移動しているので人工物です。

 

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