143 沖縄県 伊計島のウシトラガマ(イチジマノウシトラガマ)

【Introduction of Iwakura 143】


□分類:信仰設備(広義のイワクラ)

□信仰状況:民間に祭祀されている

□岩石の形状:巨岩組(洞窟) 

□備考:周囲を人工の立石が取り囲んでいる


 □住所:沖縄県うるま市与那城伊計

□緯度経度:26°23'49.39"N 127°59'56.42"E

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 沖縄本島から海中道路を通って宮城島へ、さらに伊計大橋を渡った先の伊計島は、ナカバル(仲原)遺跡で有名です。石灰岩で周囲を囲んだ住居跡が11軒発見されており、約2500年前の沖縄の暮らしぶりを知ることができる貴重な遺跡となっています。このナカバル遺跡からさらに北に進んだところにウシトラガマがあります。沖縄では洞窟のことを「ガマ」といい、沖縄本島から丑寅(北東)の方向にあるのでウシトラガマと呼ばれています。

正式には、ギンシブ原洞窟という鍾乳洞です。海抜20メートルに開いた横穴洞窟で、入口は崩壊して開口したため10メートルの落差になっています。洞窟内部は入口から北北西に90メートル続いていて、中央部は上部と下部に分かれています。洞窟内からはリュウキュウジカやリュウキュウムカシキョンなどの多量の鹿の化石が発見されています。

このウシトラガマは、ガジュマルの森の中に口を開けていて、その入口の前は拝所となっています。古くから伊計島の人々の祈りの場所として大切にされていました。

沖縄では、明治時代まで風葬が残っていました。それは、崖や洞窟に遺体を置いて自然に腐敗させた後、洗骨して納骨するというものでした。このウシトラガマも祖霊信仰をペースとした、生と死の境界の意味合いを持ってるのかもしれません。

そして最も特徴的なのは、洞窟の入口を中心として、ガジュマルの森を囲むように岩石が置かれていることです。その岩石は長径方向を上下にしてあり、立石の状態にして並べています。おそらく、聖地を取り囲む結界石ではないかと考えています。

いつ、これらの立石が造られたのかは、不明です。

 

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