【Introduction of Iwakura 124】
□分類:信仰設備(広義のイワクラ)、結果石
□信仰状況:神社に祭祀されている
□岩石の形状:石単体
□備考:人工物
□住所:三重県伊勢市宇治館町
□緯度経度:34°27'19.254"N 136°43'26.839"E
(googleに入力すれば場所が表示されます)
内宮の五丈殿の東側に四至神(みやのめぐりのかみ)として小さな石が祀られています。また、外宮では九丈殿の南側に石畳に榊の木が一本立つ形で四至神が祀られています。
神宮綜覧(1915)には、「神楽殿の次、参道の右に鎮座す。石疊南面、社殿なし。其由緒内宮四至神に同じ。」と記載されていますので、外宮の四至神と内宮の四至神は同じ経緯を経ている事がわかります。
止由気宮儀式帳(804)の二月の項に「月内取吉日所管諸社十六處并宮廻神(みやのめぐりのかみ)二百除前御井二所神御田神所々小社九所神乎春年祈祭供奉至于二月上旬袮宜内人等堪校供供奉用物四種 絹五丈一尺木綿四麻十斤鐡一延」、九月の項に「月内取吉日所管神社及宮廻神御田神処々枝神祭仕奉袮宜内人等勘共供奉 但諸社祝告刀申宮廻神御田神処々枝神御巫内人告刀申 用物三種絹五丈一尺木綿四斤麻十斤」と、毎年二月と九月に宮廻神を祀ることが書かれています。
また、神宮要綱(1928)には、「四至神は大宮の廻りに坐して、其の境界を守り給ふ神等にして、九丈殿の南方に石畳を構へ、石神を安置して祭祀せり。毎年二月及び九月中に吉日を選びて、宮至神二百除前を祭ることは、早く延暦の儀式帳に見えたり。後には此等の神々を四十四所に合祭せる趣、大治御形記・倭姫命世記・御鎮座傳記・神名秘書等の記載によりてし知らる。近世此の蔡場を、上代に於ける末社の遺址なりと説くものあり。漸次廃亡して、維新前には僅かに外院に十六所を存するのみとなれり。明治四年神宮御改正後は九丈殿にて合祭せしが、現今は十六所の一なる廻神の石畳にて祭祀せり。」と書かれています。
神宮の周りの200箇所に結界石として祀られていたが、後に44箇所に合祀され、江戸の末期には16箇所となり、現在は1箇所に集約されて祀られているようです。
外宮の四至神は、石畳となってしまっていますが、内宮では小さな石が祀られています。その経緯から結界石に分類しました。
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